上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

ツィギー(TWIGGY)

 先日、老人ホームのパンフレットを暇に任せて見ていた。
 それは、自宅の郵便受けに放り込んであったものだ。
 勿論、私自身は、老人ホームに行く気は無いから、今までは、パンフをすぐにゴミ箱に放り込んでいた。
 でも、ふと、最近の老人ホームは、どんな風になってるのか、一寸知りたくなった。
 それで暫く見てたら、パンフレットの写真や挿絵で、介護の様子など、大体の見当は付いた。
 ところで、パンフを見ている内に、私は、極めて重大な発見をした。 
 挿絵にある、女性入所者の姿だが、いずれも、長いスカートの姿で書かれている。
 また、それが、実に見事に、高齢女性の雰囲気を表現しているのだ。  
 と言う事は、人々の深層心理に、長いスカートは、反射的に、高齢女性、老婆であるとの認識が、一般的に存在していると言う事だ。
 で、若い女性職員などの挿絵は、ちゃんとミニスカになっている。
 ミニスカは、如何にも若々しく見えるが、これも、条件反射による思考に違いない。
 世の、多くの若い女性がミニスカを穿いているから、それを見ると、もう、若い人と、頭の中で、無意識に決めつけている訳である。
「人間は、血管と共に老いる」は、夙に、有名なフレーズだが、これに付け加えて見たくなった。
「女性は、スカート丈と共に老いる」である。
 思い出すと、我が学生時代の女の子は、一人残らず、膝上スカートだった。
 如何にも若々しく、女の子が、何かで駆け出すと、スカートが翻り、周りの男どもは、慌てて、目で追ったものだ。
 どうやら、ミニスカには、男の心を揺さぶる何かが、確実に、あるようだ。
 さて、そのミニスカは、1961年、イギリスのファッション・デザイナー、マリー・クヮント (Mary Quant)が、創案した。
 そのモデルになったのが、かの有名なツィギー(TWIGGY)である。
 だから、私の学生時代には、ミニスカブームが、もう始まっていた訳である。
 今にして思えば、実に、これ以上は無い、幸せな学生時代でした。
 初めて、ツィギーの写真を見た時、私も、その美と軽快さに、強く魅了された。
 でも、よく考えると、真実は、ミニスカの軽快な魅力もあるが、それ以上に、それまで余り見る事が出来なかった、若い女性の脚を思い切り、見る事が出来たから、それに魅了されたのだと思う。
 即ち、女性の脚位、綺麗な存在は、この世に無いと思うのが、一般的な男の心理です。
 さて、1967(昭和42)年10月18日、「ミニの女王」と言われた、ツィギーが来日して、日本中に、一大ミニスカブームが巻き起こります。
 以来、10月18日は、ミニスカの日とされています。
 1967年は、私が大学三年の時でした。 
 あの頃、昼休み、キャンパスの芝生に寝転がっていると、次から次へと、ミニスカと綺麗な脚が、目の前を無料で行き来したものです。
 それで、時々、ものすごい超ミニが来ると、それ一大事とばかり、素早く身体を起こして、友人達と一緒に、その子を、じっと眺めたものです。
 今でも、目を瞑ると、あの時の楽しい光景が、鮮明に蘇って来ます。
 さて、女性のスカート丈は、実は、女性の服装自体の象徴なのです。
 即ち、女性らしさの発揮を表現しているのです。
 ですから、スカート丈を考証すると、その時代の背景が鮮明に浮かび上がって来ます。
 スカート丈が短い、即ち、女性の服装が派手な時代は、決まって、平和な時代でした。
 女性達が、派手に着飾っていると、男達は、戦場で銃を持つよりも、その綺麗な女達を追い掛ける事に夢中になるからです。
 でも、それでいいじゃ無いですか、どんな戦争よりもマシです。
 ところが、景気が減速し、世の中が不安定になって来ると、女性のスカート丈、即ち、服装は、制限が掛けられ、地味な物に限定されていくのです。
 それは、歴史上、何処の国でも同じでした。
 戦争中の日本、女の人は、モンペと言う、ズボンを穿いていましたね。
 スカート、即ち、女性の服装が、全く否定されてしまったのですね。
 戦争に突入するような時代は、どの国でも、華美な服装は制限され、男女の恋愛までもが、取り締まりの対象になります。
 スカート丈は、その国の余裕をも表していたのです。
 どうです、見事に女性の服装と戦争が一致しますね。
 出来れば、1960年代に始まった、このミニスカ、これからもずっと、続いて欲しいものです。
 そうすれば、戦争は、やって来ないと思うからです。
 ええ、ミニスカートは、平和の象徴、平和の旗手なんです。
 即ち、スカートが短くなればなるほど、平和は確固たるものとなるのです。
 世の男達は、切実に、それを願っています。
 そうであれば、戦争も来ないからです。
 さて、パンフにあった高齢女性ですが、私は、歳に関係なく、ミニスカを穿いて、颯爽と歩いてもらいたいと思います。
 ミニスカを穿けば、高齢女性自身、心も身体も若返ると思うからです。
 もう歳だからと言って、地味な服装をしていれば、ますます、心も体も衰えていくようになると思います。
 歳を取ったら、逆に、派手な物を着た方が良いです。
 若い人の場合、着る物は何でもいいのですが、高齢者は、服装に、もっと気を遣うべきです。
 みんなで、そうすれば、やがて、それは社会現象となり、老人ホームのパンフでも、高齢者に、派手なミニスカの挿絵が登場する事になると思います。
 それとですね、もし、パンフに素敵なミニスカのお婆さんの姿があれば、私でさえも、その老人ホームに駆けつけるかも知れません。
 ですから、老人ホームの経営者は、今後、この点に、十分配慮した方が良いでしょう。
 世のお婆さん達、今日から、赤いミニスカ、勇気を出して、是非とも穿きましょう。
 そうして、1960年代のツィギーのように、高齢者ファッションに革命を起こして下さい。



俳句


ミニスカで よそ見運転 川に落ち