上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

協力者

 コンピュータが発達して、最近は、複雑難解と言われた囲碁でさえも、コンピュータソフトに完敗するようになった。
 19路盤で、ほぼ無限の思考回路があるから、いくらコンピュータでも、囲碁は制御出来ないだろう、と、つい最近まで、そのように予想されていたのだが。
 人工頭脳、AIと略されているが、この発達は、今更では無いが、末恐ろしいものを感じる。
 アマチュア無線でも、もうコンピュータだらけになっているのが、昨今の実情である。
 全ての機器にマイコンが組み込まれていて、それをメインコンピュータが統御して居る構成になっている。
 そう言えば、何時だったか、小池さんが、あたしのAIですとか、言っていたが、あの程度ならば、一笑に付せるが、本物のAIは、小池さんとは、全く比較にもならない。
 今は、64ビットがメインだが、これが、数年後、128ビット、256ビットとなることは、必至である。
 私の予想では、256ビットになった時点で、一種の社会革命的なことが、間違いなく引き起こされると思う。
 例えば、ある会社の建物には、社長が一人、座って居るだけで、全ての業務が済んでしまう、と言うようなことである。
 これは、人工頭脳が全て人間の代わりをしてしまったからである。 
 社長一人ならば、人件費も激減と言うか、ゼロと言っても良い。儲けは、全て社長一人の懐に入ってくる。
 その会社を作った人間にしてみれば、全ての無駄を省いた結果であり、理想の会社形態に違いない。
 でも、こんな会社ばかりになったら、何処の誰が、幸せですかね。
 社長自身だって、つまらないだろう。
 若い綺麗な事務員がいなければ、ホテルに誘う楽しみも消えてしまうのだから。
 コンピュータの利用で、雇用は確実に消失しますね。だって、一般の人は働き口が無いですから。 
 現に、私の近所のスーパーは、レジが自動化され、あの、おばさん達が居なくなってしまいました。
 それは、同時に私のお喋りの場が消えたという事でもありました。
 このまま行けば、ごく少数の、高度の能力を持った人達、エンジニア等のエキスパートか、巨万の富を有している投資家達だけが、悠々と暮らせる社会になってしまいます。
 その社会とは、即ち、私みたいな、一般人は不要となる社会ですね。
 そんな社会は来て欲しくないです。
 でも、AIが、今の考え方のまま進むと、必然的に、上で予想した社会が到来します。
 さて、余りコンピュータが発達していなかった資本主義社会に於ける会社は、利潤追求だけでも、良かった訳です。 
 でも、AIが高度に発達した資本主義社会では、会社の理念が、改めて問い直される必要がありそうです。 
 然らば、会社とは何か。
「要するに、お金を儲ければ、良い。そうして、ほんの一部を社会に還元する事を努力目標とする事」
 これが、今までの会社像です。
 でも、これでは、今後の高度コンピュータ社会では、駄目です。
 全く雇用を生み出せない会社は、人間集団を否定し、人間社会を崩壊させてしまうからです。
 私は共産主義者でも、社会主義者でも無いのですが、此処は、今までの会社像を是正する必要があると思います。
 すなわち、会社の効率第一主義を放棄するのです。
 言わば、何でもかんでも、無駄を排除するのでは無くて、無駄を温存するのです。 
 そうして、雇用の部分を温存して、一定規模以上の人間集団を雇用するように、法律で義務づけるのです。
 だから、会社というのは、これからは、人間集団形成の社会的デバイスの役目をすることが、その使命となるべきものと思います。
 即ち、会社が人間の絆作りに貢献するという事です。
 「会社は働く活動を通して、人間の心の交流も育てる場になるべきである」
 加えて、経済学的にも、更に重要な事実もあります。
 社員が居なくなってしまうことは、商品を購入する消費者階級の消滅でもあるのです。
 買う人が居なくなってしまえば、いくら素晴らしい製品を作り出しても、売れるはずがありません。
 高性能で素晴らしいデザインの自動車を作っても、買う人が居なければ、その自動車会社は潰れてしまいます。
 この視点からも、コンピュータ導入により、単に、社員を激減させて、社長一人の儲けを最大にする考え方は、理論的にも破綻しています。
 コンピュータを利用するにしても、単なる業務の効率化では無くて、消費者階級の維持を考慮する視点が不可欠であると言うことです。
 この辺の理論も、今後は、コンピュータ利用に際して、大いに討論されると思います。
 私は、マイコン発祥の1970年から、ずっと、コンピュータの発達を見て来ましたが、このまま行くと、少々、とんでもないこと、SF以上の残酷な人間社会が到来することは、もう間違いないと、確信しています。
 あの難解な囲碁が撃破されたのですから、今後は、もう日常の事務処理、人事管理、発注受注、あらゆる製造処理等、もう人間は不要です。 
 とは言え、私は、日本の将来に対しては、楽観的です。
 日本は不思議な国で、危機に遭遇すると、必ず、国家的英雄が現れて、その危機を乗り越えてきたからです。
 その英雄が、このコンピュータ社会の矛盾を、賢明な方策で解決してくれるだろうと思います。いや、解決しなくてはならないのです。
 さて、余り知られていないことですが、世界最初のマイクロコンピュータを発明したのは、実は、日本の、ある会社でした。
 最初は、大した能力は無かったのですが、それぞれのコンピュータを繋ぐことが可能になってから、飛躍的に、その能力は増大しました。
 この様子は、まさに、動物界に於ける、霊長類人間の飛躍と、全く酷似していました。
 即ち、コンピュータを繋ぐこと、それは、人間の場合では、言語です。
 言語の発達が、沢山の人間の思想を結合させることを可能にしたが故に、人間社会は、他の動物とは比較にならないほどの変貌を遂げる事が出来たのです。
 思うに、人間は、他の動物と比べて、コミュニケーションを成立させたいという、願望が、より一層強かったものと思われます。
 脳の、ほんの一部の回路が、突然変異か何かで、他の動物と異なっていたのでしょう。
 結局、その、意思疎通に対する、強烈な願望が、最終的に、他の動物には見られない、複雑な言語を作り、高い文明を構築したのですね。
 生まれながらにして、他の人と結びつきたい、そんな気持ちを人間は持っているなんて素晴らしいですね。    
 だからですよ、人間だけでしょ、セックスの時、男と女が、正面、向き合って抱き合うのは。
 他の動物は、見た通り、そうじゃ無いですね。 
 だから、あの姿勢、正常位とか言われてますが、そんな言葉では、表現出来ないほどの深い意味が込められているのです。
 よく言われる事ですが、人間は、社会的動物であると言う意味は、心の交流無くして、人間は存在することが出来ない、と言う意味です。
 そうであるならば、コンピュータによる、人間の心の結びつきを破壊する行為は、あってはならないことです。
 でも、コンピュータ自体を恐れることはありません。コンピュータが人間を支配するなんて言うのは、空想的SF小説のお話です。
 もし、言う事を聞かないコンピュータが出て来たら、電源スイッチを切れば、コンピュータは、すぐに何もしなくなりますから。
 恐れるとすれば、コンピュータの後ろに立っている、欲張りの、野心満々の人間です。
 その人には、社会に於ける、人間同士の結びつき、絆の重要性を、よく理解してもらって、効率だけを重視した会社経営を止めてもらいましょう。  
 その位の知恵は、日本人には、あると思いますし、また、そう期待したいです。
 ところで、最近、赤ちゃんを母親の胸の位置で、抱き合うスタイルにして、「おんぶ」するのを、頻繁に目にするようになりましたが、これは、とても良いことだと思います。
 あれは、抱き合っていますからね。
 そうそう、昨年、私は、抱き枕というものを購入しました。
 妙な形していますが、これをベッドに置いて、寝ると、腕の置き場が安定すると同時に、何か安心感が湧いて来て、非常に、よく眠れます。
 抱くという形は、こんな所にも、関係しているんですね。
 結論として、人間の内在本能としての意思疎通の願望は、やがて言語を生み出し、今日の高度文明社会を構築した基本因子であった、と言う事が、よくお分かり頂けたと思います。
 ところで、意思疎通の願望が、どうして言語の発生に繋がったのか、その、更なる詳細について、少し補足しておきたいと思います。
 何百万年もの間、人類は、犬や馬と同じように、ずっと、バックスタイルを続けて来たのですが、ある時、先進的女性が、それを拒んだのです。
 即ち、女性の脳に内在する、意思疎通の強い願望が、人類歴史上、最大の革命である、正常位革命を出現させたのです。
 この正常位であれば、素敵な愛の言葉も交わせるし、相手の顔も見えるし、女性も両手で相手の男を抱きしめられますから、女性は、自分の意志を明確に表現出来ます。
 バックスタイルでは、女性は何も出来ません。それなのに、よく何万年も、女性は我慢したものですね。
 いまでも、女性のお尻は、上に反り上がった格好になっていますが、これは、バックスタイルを何百万年も続けて来た名残です。
 さて、正常位の結果、男も正面から抱き合うことの良さ、また、人間同士のコミュニケーションの重要性に気付いたのです。
 そうして、その事実が、意志疎通の具体的な手段としての言語の発達を促したのです。
 誰だって、抱きしめて向かい合えば、何か愛の言葉を語りたくなりますよね。
 やがて数千年の時を経て、その言語が、今日の高度な文明を構築したのです。 
 となると、人類発達の端緒を与えてくれたのは、まさに女性と言う事になります。
 であれば、最初に、バックを拒否し、正面から抱き合うことを要求した、女性に、ノーベル賞を与えたいと思いますが、まあ、今から探すのは不可能ですね。  
 さて、私も、可愛い子を、向かい合って抱きしめたいのですが、今のところ、協力者または賛同者がいないのは、誠に残念です。


   
 


俳句


 人類を 発達させたり 正常位