上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

秋風の便り

 数日前、コンビニに寄った。最近、散歩をした後は、コンビニに寄る事が多い。
 それは、あんパンを買うためです。
 どう言う訳か、漉し餡のあんパンが気に入って、散歩の後、よく買うようになったのです。
 子どもみたいで、少し恥ずかしいけど、まあ、美味しいです。
 うーん、もしかすると、昔懐かしさがあるのかな。
 あんパンの価格は、税込みで、118円。
 これだけで、どのコンビニか、言い当てる人は、かなり鋭い人ですね。
 でも、何が鋭いのか、よく分かりませんけど。
 それで、ともかく、数日前、例のコンビニに、あんパンを買いに行ったのです。
 まずは、車の中に置いてある、小銭入れの瓶から、118円を一円玉、十円玉を入れて、しっかりと勘定しました。それを手にして、店へ。
 何故、一円玉で持って行くかというと、すぐに貯まり過ぎてしまうからです。
 それで、良さげな、あんパンを選んで、袋は不要だからと、あんパンにテープを貼ってもらい、あんパンを受け取り、手に持ちました。
 問題は、此処からです。
 パンを手にした私は、小銭をテーブルに出し、おばさんが小銭を確認するのを待ちました。
 すると、確認していた、おばさん、突如、「10円、足りない!」と、叫びました。
 はっとして、身を乗り出し、改めて、見ると、10円玉が見えません。
 車の中で、しっかり確認したはずでしたが、座席の下か、何処かに落ちたようです。
「あっ、そう。じゃ、10円、車の中から持ってくるよ」
 そう言って、私が、パンを手にしたまま、車に行こうとした瞬間、、おばさんの手が、猫の手みたいに、猛烈な早さで動いたのです。
 何と、私の手から、パンをひったくりました。
 余りの早業に、私は、呆気にとられました。
 でも、おばさんの行動の意味は分かりましたから、特に何も言いませんでした。
 私は、車に戻りながら、余りの俊敏さに、段々、笑いが込み上げて来ました。
 車の所で、とうとう大笑いしてしまいました。
 それまで、普通の表情をしていたおばさん、お金が足らないと分かると、急に、客である私に、凶悪な表情を見せました。その変化も、かなり愉快でした。
 まあ、この、おばさんの考えは理解できますよ。
「この人相の悪い男に、パンの金を払わずに逃げられたら、大変だ」
 それは分かるけど、たったの10円でしょ。それに、私が、そんなに泥棒面にみえましたかね。
 えっ? 見えたって? 
 見える訳、無い。何しろ、私は、学生時代、しばしば、アラン・ドロンに間違えられて、困った位ですから。
 アラン・ドロン?
 アラン・ドロンなんて、今の人は、知らないですよね。随分と前の俳優です。
 まあ、職務に忠実なのは、良いけど、ここまでやると、人は気分を害するか、大笑いでしょう。 
 これが、もし、やったのが、若い女の子だったら、
「私の事、そんなに信用しないの?」と、イチャモン付けて、遊んでいたと思います。
 でも、まあ、そもそも、若い女の子なら、ひったくるような事は、しなかったと思います。
 今だって、思い出すと、大笑いです。
 えっ? おばさんの時、冗談言わないのは差別だって?
 あの凶悪な顔では、さすがに、冗談を言う気になりませんでした。はい。
 笑いついでに、もう一つ。
 昨日、老妻が、パソコンで書いた文書を、書斎の私に持って来ました。
 老妻は、自治会の班長なので、時々、何かの文書を書きます。
 それで、何か文書を書いた後、必ず、私のとこに持って来るのです。
 誤字、間違い等などを見てもらいにです。実に感心な事ですね。
 さて、プリントアウトされた文書は、以下のようでした。一部省略してあります。 
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                 葬儀の通知
 略
 略
・期日  〇〇〇日
・時間  〇〇〇時
・通夜はありません。
・葬儀の前日まで、本人は家で眠っています。
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 書いている今も、大笑いしてしまいました。
 最後の一行は、秀逸ですよね。
 通夜はしないので、遺体は、葬儀前日まで、家に、そのまま安置となります、の意味ですね。
 でも、この書き方だと、一寸、修正が必要かなと感じました。それと、この情報は不要ですよね。
 私が、最後の一行は、不要だから、消去した方がいい、と言うと、老妻は不満げな顔をしました。何か理由でもあるのでしょうか。
「どうして、こんな、妙な一行を書いたのか?」と、老妻に聞くと、
「あたしじゃないよ。そこの、おばあちゃんが、そう言ったから、そのまま書いたの」との事でした。 
 でも、いくら、おばあちゃんが、そう言ったとしても、そのまま書いた老妻に、大いに呆れました。
 でも・・・。
 おばあちゃんにすれば、そう言うことなのか。
 おばあちゃんの夫、おじいちゃんは、まだ自宅で眠っているのです
 然らば、合掌。


 


俳句


マダムジュジュ 久し振りなり 秋来たり