上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

おむすびコロリン

 ブログを見てると、鬱病を患っている人が、多いように思える。
 これは、やはり複雑な現代社会の縮図でしょうか。
 鬱病も脳の病気だから、残念ながら、まだ決定打は出てませんね。
 脳の仕組みは予想以上に複雑で、人間の手に負えないまま、人類が終わるかも知れませんね。
 ずっと前、私の部下に鬱病になり始めた職員がいた。50歳近くの男性だった。
 何とかしたいと思ったが、私には、どうすることも出来ない。
 それでも、本やネットから情報を集めると、笑うことが良いとあった。
 点線内は、ネットからの資料である。 
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 医学的にも笑うことは、免疫を高めたり、脳を活性化させたりと良いということが実証されています。
 楽しいことが無いから笑えない、一人だから笑えないという意見の人もごもっともだと思います。
 しかし、実は、先に何もなくても笑っていると、脳が活性化されてくるということも実証されているのです。
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 神経伝達物質である、ドーパミンが増えて、脳に良い影響を与えるのだそうです。
 それではと、ある日、彼を呼んで、なるべく笑うようにしたら、と話した。
 そしたら、彼は、つまらなそうに言った。
「笑うものが何も無いですから、笑えませんよ。何も無くて笑ってたら、変だと思われますよ」
 ネットに書いてあった事と同じに、彼が言ったので、ひどく驚いた。
 普段の生活を見ている限りでは、全て普通に見えるのだが、やはり、鬱病は少しずつ進んでいたらしい。
 秋頃になり、症状は、少しずつ悪化した。
 とうとう、テストの採点が出来なくなった。目の前に答案用紙が置いてあり、本人も採点をしなければと思うのだが、何故か、できないのだと言う。
 鬱病ではあるが、採点の仕事があるのは、明確に理解している。
 だが、気持ちはあるのだが、手が動かないらしい。
 仕事をしなければと言う気持ちは、明確にあるので、却って、本人はひどく苦しむようだ。   
 そうして、彼は年度末を待たずに、休職となった。
 鬱病になる人は、真面目な人が多いらしい。几帳面というか、きちんとやり過ぎるから、脳が疲れてしまうのではないかと思う。
 ずっと前、遠足の引率をしたことがある。
 三時間ほど歩いて、山の比較的平らな斜面で、昼食にした。斜面の前方は、遙か、関東平野が見渡せた。
 適当な石を見つけて、その上に座った。若い女性職員が隣に来た。
 素晴らしい景色と、隣には若い女の子、今思いだしても、良い遠足でした。 
 で、その子が、包みを開いて、お結びを取り出したのです。
 ところが、手元が狂って、おむすびコロリンとなりました。
 斜面だから、コロコロと、下に転がって行きました。
 これは、可哀想に。
 きっと、彼女は、ひどく、がっかりすると思いました。
 あっという間のことで、私も手を差し伸べることも出来ませんでした。
 あの時、素早くキャッチしてたら、その後、私と彼女の物語が始まったと思います。
 さて、彼女ですが、転がるお結びを見て、突然、大声で笑い出したのです。
 若い女の子は、箸が転がっても笑い出すと言いますが、まあ、もう二十代の後半の女の子ですからね。
 一瞬の出来事でしたが、彼女の反応は、妙に私の心の中に永く残りました。
 そうして、それは、やがて私の生き方のヒントにもなりました。
 さて、鬱病になりやすい人は、何でも、真面目に気重に考えてしまうので、脳が蓄積疲労をしてしまうことで発病するのではないかと思うのです。
 おむすびコロリンでも、何でもそうですが、物事には両面あります。
 楽天的に、考えていれば、何でも笑うことも出来ますし、脳も疲れない。
 悲観的に、考えていれば、何でも悩み、脳が疲れ切ってしまう。
 これが何十年も続けば、結果は明らかではないでしょうか。
 ところで、おむすびころりんと言えば、確か、有名な昔話もありましたね。
 えっ、今日の文章は、真面目すぎて面白く無かった。まあ、鬱の人を何とかしたいなと思ったものですから。
 でも、此処が肝心な所です。点線内をもう一度、お読み下さい。
 面白いことがなくても、笑いましょうと書いてありますよね。
 さあ、思いっきり、大口開けて、大笑いして下さい。 


 


俳句


人生は 一度だけです 笑いましょ