上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

我がアマ無線人生<6> 遙かな中学時代

 中学二年の頃、初めて送信機を作った。古い黒電話機から外したカーボンマイクと、ファイナル6ZP1の送信機だった。結構、2キロ位は飛んだ。ただ、周波数がどんどん動くから、とても実用にはならなかった。
 メーカーのアマ無線機でさえも、安定したVFOが無い時代だったのだ。だから、大抵の局は、FT243型の水晶を送信機に差し込んで運用していた。
 その後、トリオ(昔の春日無線)からVFOが発売されたが、その製品にしても、QRHは、今とは比べものにならない程、ひどかった。
 9R-59は、送信が終わって、スタンバイすると、決まって、相手局の信号を見失った。受信機のVFOがフラついてしまうからだ。
 それで、ローカルから聞いて、局発のグリッドにネオンランプと抵抗を接続し、アースすると、これが定電圧放電管の役目をして、QRHは、かなり改善されたので驚いた記憶がある。
 その後、色んなメーカー製のトランシーバが発売されたが、周波数安定度の問題が根本的に解決するのは、ずっと後の、マイコンによるDDSの出現まで待たねばならなかった。
 さて、中学時代は、アンカバー(違法無線局)をやっていた。
 とは言っても、5ワットも出していなかった。と言うのは、近所の20歳位の人が、ある日、電監に掴まり、違法局として、無線機器全部を没収されたからだ。
 後は、友達とワイヤレスマイクなどを作って遊んでいた。
 英文の電信を習い始めたのも、中学二年生だった。七メガの電信を真似して、独学で電信を習い始めたのだ。
 だから、もう随分と長い間、電信とお付き合いしている事になる。
 三年になると、生徒会長になった。これは今でもよく覚えている。
 ラジオオタクが、全校生徒の前で話をしたりするので、慣れるまでは大変だった。
 でも、この経験は、後々、色々と役立った。
 三年になると、受験勉強の時だが、相変わらず、無線の工作をしていて、殆ど勉強はしなかった。それでも、何とか、地元の進学校に合格は出来た。
 振り返ると、中学校時代は大変楽しかったが、今となっては、余り覚えている事は多くない。幼かったから、それだけで楽しかったのだと思う。
 強いて思い出せば、副会長の女の子と親しくなった事。卒業してからも、少しの期間、逢っていたが、その内、気が合わなくなり、逢わなくなった。
 段々、その子の嫌な面を見るようになったから、熱も冷めた。嫌な思い出は、自然と脳から除去されてしまうようで、もう殆ど覚えていない。 
 それと、三年生の時、クラスの席で、隣に並んだ子が、スタイル抜群の女の子だった事。裕福な家庭の子で、なかなかの美人だった。
 この女の子とは、30年後位に、ふとした折りに再会した。
 勤務する中学校の学校行事で、その日、私は歩道に、ずっと立っていた。
 あれは、駅伝か、何かの大会だったと思う。そしたら、彼女が、立っている私に、突然、話しかけて来たのだ。
 彼女の豪邸は、すぐ近所にあった。それで、偶然、立っている私を見かけたのかも知れない。
 何十年振りかの再会だから、私は、ビックリした。
 そしたら、何か意味深刻な事を言って来たので、当惑した記憶がある。
「あたしは、これからは、一人の女として生きて行きたいの。今までは、親の言う事を聞いて生きてきただけ」 
 そんな事を真剣に話していた。私は、よく意味が分からず、ただ、聞いているだけだった。
 彼女はとても目立つ女だったから、後になって、私は、同僚から、「綺麗な女の人と話していたねえ、何処の人なの?」と揶揄されたものだ。
 彼女と会った後、特に、私は反応しなかった。よく意味が分からなかったのだ。
 しかし、暫くして、やっと、彼女の意図を理解した。
 だが、彼女に返事をする事は、とうとう無かった。
 返事すれば、不倫に発展していたのは、確実だが、当時の私の立場が、それにブレーキを掛けたのだ。
 一年経って、その中学校から転任する時、彼女に、儀礼的な葉書を送ったが、もう返事は来なかった。 
 振り返ってみると、私の中学校時代は、無線の工作ばかりで、大した思い出が無い事を、今回、ブログを書く事で、改めて知った。
 中学生の男は、まだ性に余り目覚めていないから、女の子の思い出も、余り無いんです。男が男らしくなるのは、何と言っても、高校時代からです。
 男の子が、飢えた雄に変身する時代です。と同時に、飢えの苦しみも知る時代です。
 あの、飢えって、食べ物の事じゃあ無いですからね、誤解しないことを。
 飢える対象は、食べ物では無くて、女の体です。 
 男16歳は、女性には全く分からない、苦しい雄の官能世界のスタートでした。





俳句


中学校 工作ばかり 女無し