上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

私の女神様

 下の絵は、ゼロコさんが描かれた絵です。一目でとても気に入りました。とても可愛い女の子ですね。じっと見ていたら、この子に逢った日の事を思い出しました。
 あれは中学三年の夏、前橋駅の踏切で電車の通過を待っていた時です。
 電車が通過して、向こうを見たら、自転車に乗っている〇〇子さんの姿が見えました。
 擦れ違う時、彼女がぴょこんと頭を下げて行きました。
 彼女は一年下でした。
 中学校で偶に見かける事がありましたが、学年が違うので、話をしたり、逢う事はなかったです。学校の中で、一際、目立つ大輪の花でした。
 中学校を卒業すると、もう見る事はなかった。
 それから、二十年位して、何と言う偶然、同じ職場に勤務しました。
 相変わらず、絵のような美人さんでした。

 夏、高原学校に行き、夜、皆が寝静まった頃、私は眠れなくて、ふらふらと屋内を歩いていました。
 すると、どう言う訳か、彼女が薄暗い階段の所に居たのです。それから、二人で階段に腰掛けて、長い間、話をしました。
 夜も明けて来そうだったので、離れ難かったのですが、部屋に戻りました。
 彼女は、女の美人なのですが、何処か青年のような凜々しい顔つき、雰囲気も有していました。
 女ですが、かなりの気の強さを持っていました。
   その後、同じ職場で、毎日、彼女を見ていると、また逢って話をしたいなと思うようになりました。
 ある日の朝、会議が始まる直前、偶然、ドアの所で彼女と一緒になりました。
 そうして、彼女の顔を見てたら、不意に、口説く気になったのです。
 深夜に何時間も話していたのですから、ノーは有り得ないと思いました。
「ねえ、俺と付き合って、何処かに行かないか」
 そしたら、一言。
「それは、ないわ」
 私は、その一言で、すぐに諦めてしまいました。
 今、考えると、彼女は、突然、不意に言われて、驚いて、適切な言葉が思い浮かばなかったのだと思います。
 決して、私に対する拒否では無かったと思います。
 ところが、私の方が、返事を真に受けてしまったのです。
 ですから、以来、彼女が私に接近して来ても、私は、もう、一切、応対しませんでした。
 それからも、彼女の私に対する好意的行動は、ずっと、続きました。
 彼女が林檎を剥いて持って来たのに、もらおうともしませんでした。
 うまく行かなかったら、すぐに諦める。これが、女性に対する私の哲学です。
 何度も口説く事は有り得ません。
 それは、学生時代の苦い記憶からです。今後の人生で、波長の合わない女は、絶対に追い掛けないと、強く決心したのです。
 男と女の運命は、ほんの一瞬の言葉で決まってしまうようです。
 それから、二十年位して、ある会議で、偶然、彼女の隣に座りました。
「少しだけ歳を取りましたか」
「ええ、それはね、あたし、化け物では無いですから」
 本当は、まだまだ若い時と変わらず、綺麗だったのですが、ほんの少しだけ、憎まれ口をきいてみたくて、考えた末に、言った言葉でした。
 その時、二人の気持ちは、まだ離れずに居るなと思いましたが、男と女は、何処か、一つ歯車が狂うと、もう駄目なんですね。
 やり直しが出来ないみたいです。
 その後は、もう二度と彼女と逢う事は無かったです。
 綺麗な女は、私から見ると、本当に、女神様です。
 でも、ただ綺麗だけの女に、心惹かれた事は、どう言う訳か、今まで無いですね。
 今は、このアニメの女の子が、私の女神様です。


 追記 
 ゼロ子さん、無断で絵をお借りしました。
 





俳句


早起きの 涼しき風に 秋を知る