上州随筆俳句

 長くアマ無線をやってきましたが、一昨年、電信愛好家のためにパソコンによる電信自動送信装置「CWBOARDKK」を作りました。
 本ブログには、アマ無線の活動及び古稀世代の色々な方面について、感じたままの随筆と俳句が書いてあります。
 

群馬で最も涼しい場所


 群馬は内陸性の気候なので、寒暖の差がとても激しいです。夏は猛暑、冬は酷寒の地域です。猛暑の方は、館林がテレビに頻繁に登場します。
 前橋も、この所、猛暑の連続で、古稀青年の私もぐったりです。そこで、群馬の涼しい場所、私のお気に入りを紹介します。それは谷川岳です。
 地元に居たのに、谷川岳に自分で行ったのは45歳位の時です。
 初めて見た、一の倉沢の雪渓と絶壁には、思わず、圧倒されました。真夏なのに、谷には雪が沢山ありました。その雪の上を歩くと、下から谷川のせせらぎが微かに聞こえました。
 沢の流れに手を入れると、10秒は保ちません。手が切れるほど冷たいです。これは、長野県の上高地にある、梓川と良い勝負です。残雪が溶けて、すぐの流れですから、冷たいのは道理です。
 冬場になると、一般の人は、とても一の倉沢までは来れません。5メートルを超す降雪があるからです。谷川岳は日本でも有数の豪雪地帯なのです。
 さて、一の倉沢に行くと、時には、あの絶壁を登っている人を見かける事があります。よく平気なものだと、私は見ただけで脚が震えてきます。
 此処は日本では珍しい急峻な岩場なので、多くのロッククライマーが、挑戦し、命を落としました。その遭難者数は国内では、ダントツの一番です。ずっと魔の山と称された所以です。

 初めて行った時、遭難者の慰霊銘板が一の倉沢の岩場に、無数に打ち付けられていました。その数の多さに息をのみ、また、銘板に記された年齢の若さに涙を禁じ得ませんでした。殆どは、20歳から35歳位です。また、その若さでなければ、あの岩場は無理でしょう。
「友よ 永久に安らかに ○○大学山岳部」
「我が息子よ 父は来たぞ 安心して眠れ」
「○○君の魂 安らかに ○○山岳同好会」
「この山に ○○君は永遠に眠る ○○登山会」
 残された恋人達もいたと思うが、それらしき銘文を見た記憶は無い。恐らく、銘板を打ち付ける処ではなかったろう。
 それにしても、いい女が居るのに、絶壁に登るなんて、なんて馬鹿な男達だ。
 残された恋人の悲嘆は、想像を絶します。
 山岳素人の私からすると、こんな絶壁、登れる筈は無いです。滑落して当然だと思います。でも、だからこそ、山男は登りたいのでしょう、ロッククライマーとして。
 ところで、貴女は、ロッククライマーを恋人にしますか? 
 どんな素敵な彼であっても、止めた方が良いと思いますよ。必ず帰らぬ人になりますから。えっ、それでも好きだから、付き合うって? 
 そうですか、じゃあ、何時、泣いても知りませんからね。